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人材育成の羅針盤 〜信頼を築き、自ら育つ組織へ〜

人材育成の羅針盤 〜信頼を築き、自ら育つ組織へ〜

目次

皆さま、こんにちは。船井総合研究所の藤田でございます。

お忙しいところ本ブログをご開封いただき、誠にありがとうございます。

前回までのブログでは、短い時間で相手と信頼関係を築くためのポイントについてお伝えしてきました。

今回からは、そのエッセンスを「人材育成」というポイントでより詳しく解説していきます。


人材育成の出発点:信頼関係を築く「褒める・認める・労う」の力

1.信頼関係のための言動

人材育成と聞くと、つい「何を教えるか」に意識が向きがちですが、本当に大切なのは「誰が教えるか」、そして「どのような関係性で教えるか」です。
優れた知識や技術も、それを受け取る土壌がなければ、十分に根付きません。

その土壌こそが、人と人との「信頼関係」です。

このシリーズの初回では、信頼関係の基盤を築くための、最も身近でありながら強力なツールである「褒める・認める・労う」という言葉の力に焦点を当てます。


2.「褒める」とは?

褒める行為の真の目的は、単に相手を気持ち良くさせることではありません。

それは、褒めることで「良い行動を習慣化させる」ことです。

社員の成長を促すためには、まず彼らが「自分は価値のある存在だ」と感じる自己重要感を満たすことが不可欠です。
人は誰でも、自分の存在意義を確かめたいという根源的な欲求を持っています。

この欲求が満たされないと、人は自慢話や横柄な態度、あるいは他人をけなすといった行動に出てしまうことがあります。
逆に、私たちが相手の自己重要感を満たせる存在になれば、その相手から特別な存在として認識されるようになります。


3.具体的な「褒め言葉」

相手の自己重要感を満たし、信頼関係を築くためには、褒める・認める・労うことを言葉で表現する習慣を持つことが効果的です。
では、具体的にどのように褒めれば良いのでしょうか。

大切なのは「事実を褒める」ことです。

例えば、「すごい!」といった漠然とした言葉ではなく、
「あなたが〇〇してくれたおかげで、とても助かった」のように、
「私は」を主語にしたⅠ(アイ)メッセージを使うのが効果的です。

そして、以下の「4つの承認」を意識して言葉をかけると、より深く相手に届きます。

信頼につながる「4つの言葉」

具体的には、以下の4つの言葉を意識してみましょう。

①存在承認

「存在承認」の言葉とは、その人自身の存在を認める言葉です。
例えば、部署の会議で発言が少なかった若手社員に対して、皆さまならどのように声をかけますか?
このような台詞はいかがでしょうか。

「〇〇さん、会議中はあまり発言しなかったけど、メモを熱心に取っていたね。そうやって真剣に話を聞いてくれる姿勢は、みんなの意見をまとめる上でとてもありがたいよ。」

ここでのポイントは、発言内容だけでなく、その人の態度や貢献そのものに焦点を当て、見守っていることを伝えることです。

②行動承認

「行動承認」の言葉とは、望ましい行動や成果につながりそうな行動を褒めることです。
例えば、業務改善の提案書を提出した社員に対しての誉め言葉を考えてみましょう。

「今回の提案書、ただ問題点を指摘するだけでなく、具体的な改善策まで調べてくれていたね。その積極的な姿勢が、会社をより良くしていく第一歩だと感じたよ。」

このように、結果に至るまでのプロセスや自主的な行動を高く評価することで、次への意欲を引き出します。

③成果承認

これは、相手が成し遂げた成果を承認する言葉です。
例えば、新しい顧客との契約を成功させた営業担当者に対しての言葉を考えてみましょう。

「〇〇さん、おめでとう!今回の新規契約は、君が何度も足を運び、根気強く交渉した成果だね。君の頑張りがあったからこそ、この成果が生まれたのだと心から感謝している。」

このように、成果そのものに加え、そこに至るまでの努力や貢献を具体的に称賛することで、相手の達成感を最大化します。

④成長承認

「成長承認」の言葉とは、 相手が今いる地点を認める言葉のことです。
例えば、プレゼンの後、まだ完璧ではないが少しずつ変化が見られる社員に対してかける言葉を考えてみましょう。

「この間のプレゼン、前は緊張して声が小さくなることがあったけど、今日は堂々と話せていたね。練習の成果がしっかり出ているのがわかって、私もうれしいよ。」

ここでのポイントは、過去の姿と比較して、わずかな変化や進捗を言葉にすることで、「自分は成長している」という実感を与え、継続的な努力を促すことです。

これらの言葉をかけることで、相手は「いつも自分を見てくれている」「気にかけてくれている」「変化に気づいてくれる」と感じ、信頼を抱くようになります。
自分の話を聞いてもらいたいなら、まずは相手を承認することから始めましょう。

次回は、さらに深いコミュニケーションにつながる「会話の始め方」についてお伝えします。





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